特定非営利活動法人バイオミメティクス推進協議会

国内外ニュース(2024)   ▶ 過去のニュース

2024年3月25日
生物模倣天然基質マイクロリーフ
 EC(欧州共同体)のBlueInvestプログラムは、初期段階の企業、中小企業、スケールアップの準備と資金を支援することで、ブルーエコノミーのための持続可能なテクノロジーへのイノベーションと投資を促進することを目指している。このプログラムを利用して、スペインのOcean Ecostructure社は、港湾の環境保護のために海洋生物の成長を促進するための生物模倣天然基質マイクロリーフを製造している。(EC Oceans and fisheries News

2024年3月6日
フクロウから着想した新型送風機
 シャープは、フクロウの羽ばたきにヒントを得て、やわらかくて自然な風をつくることができる新型送風機を年内に量産化することを目指している。価格は未定ながら5万円以下を見込んでいる。(日本経済新聞

2024年2月25日
ネクロボティクス – クモの死骸を再利用
 なぜクモが死ぬときに丸くなるのか? クモには人間の上腕二頭筋や上腕三頭筋のような拮抗筋がなく、クモは足を丸めることができる屈筋だけを持ち、足を伸ばすためには油圧システムを利用している。クモは死ぬと体に圧力をかける能力を失い、丸まってしまうことに着想を得て、Rice UniversityのFay YAPらの研究グループはソフトロボティックスへの応用を研究している。(Oxford Student Newspaper, Advanced Science 9.29 (2022): 2201174

2024年2月22日
スキンケア効果を高めためにバイオミメティクスを活用
 資生堂は、バイオミメティクスに着目し、肌を模した構造体を有することで肌との親和性を高め、化粧水有用成分の浸透性を高める研究を進めている。水をはじく性質をもつ肌の上では、化粧水の塗布膜が不均一な状態になりやすいことから、特定の自然由来成分を用いて肌と親和性の高いベシクル構造を構築することで、肌の上に均一な塗布膜を広範囲に形成することに成功した。(資生堂

2024年2月20日
生体反応から着想した義足
 スイスの連邦工科大学チューリヒ校(ETHZ)の研究グループは、義足の靴底にあるセンサーで自然に脳と通信できるようにし、地面の感触をよりはっきり感じることができる特別な義足を開発した。(Nature Communications

2024年2月17日
バイオハイブリッドロボット
 東京大学と早稲田大学による研究グループは、生体材料と人工物を組み合わせたバイオハイブリッド技術を利用した、二足歩行ロボットを実現した。バイオハイブリッドロボットの創薬への応用として、筋ジストロフィーや筋萎縮性側索硬化症(ALS)など筋肉の病気の解明や治療にもつながる可能性が期待されている。(日経BP

2024年1月15日
 自然のクモと同等の性質を持つ人工クモ糸
理化学研究所、京都大学、香港理工大学などの共同研究グループは、クモが自然界で達成している紡糸機構と同様なマイクロ流体システムを設計しました。マイクロ流体デバイスはイオンの交換や、pH、せん断応力を制御することができ、水性条件下でスピドロインの自己集合を誘導し階層構造を有する繊維成形の実現することができる。(京都大学Nature Communications